上村松園展を見に行きました。
我が家の子供たちはみんな絵を描くが大好きなのですが、次女は美術部で、かなりこだわりがあります。
子供に引っ張られて行ってきた、画展ですが私としても沢山得るものがありました。
まず、松園という人ですが、本当にどこまでも強く、まっすぐ筋の通った、ごまかしのない生き方をした人でした。
妥協ない自己を生き貫ぬいた、明治の女、です。
年表を見ると、子供を産んだとあるのに、旦那さんの名がどこにもなく、不思議だなあと帰りにスマホで
調べてみると、明治、大正、昭和初期という時代にシングルマザーだったんです。
そして、男性たちのイジメがまかり通る壮絶な過程を経て(おそらく才能への嫉妬もあったんでしょう。)日本の
画壇に燦然と輝き、認められる成功者でした。
今という現代から見てもめちゃくちゃカッコいい最先端の生き方を成し遂げた人なんです。
見事に緻密に、美しく、清純で一生懸命、無心で凛とした女性たちが描かれていました。
狂乱の図でさえ、懸命なのです。
同じ時代の女性たちへのエールなんでしょうか。
素晴らしい名画は後世の女性たちへのエールにも大いになっています。
そしてまた、あの時代の女性の生き方に触れ、背筋が引き締まる思いでもあります。
でも、松園さんの言葉に一番動かされた私。
ちょっとうろ覚えですが、このような言葉の数々。
「今まで沢山、女性を題材に描いてきましたが、女性は美しければいいというわけではありません。」
「人間の一生は舟にの乗って旅をするようで、行程には雨もあれば風もある。
その難関を突き抜けてゆくうちに、次第に強く生きる力を与えられます。
他人を頼りにしてはだめです。自分の救い手は矢張り自分です。
立派な人間でないと芸術は生まれません。
人格がその人の芸術を定めるのです。
筆の上に自分の心を描いているので、見栄えの良い派手なことばかりめがけていても
心に真実がなければだめです。
また、人間は絶えず反省することが大事でそこに進歩があります。」
シンプルで芯のある力強い言葉、本当に胸に強く響きました。
画からそれが伝わってくるものなのでしょう、じっくり見て、わかる人に伝わるのかも。
この言葉は映画でなら、ラストシーンや最終回のような、締めくくりにこそ、明かしてよいものかもしれません。
でも、本当に感動したんだもの。シェアしたくて簡単にメモって来てしまいました。
我が家族も今年に入ってますます新しい形で進んでいますが、今までになくいい感じです。
まず、両親の争いがある、っていうので家族一緒の外出を拒んでいた子供たちですが、
(今回も少々渋々ついて来た子もいます)なんてことなくスムーズに食事をし、
楽しかった、と満足しています。
夜の怪現象もすっかりなくなって、イニシエーション(お試し訓練期間?)はまず一つクリアーできたようです。