らくらく富士登山・・?
色んなことが重なりあって、まるで押し出されるかのように富士登山という運びになりました。
富士登山は私の中から出て来たことではないし、普段から運動をあまりしない私です。
そんな大変そうなこと、願ったこともなく、私が芯から同調できるのは、祈るということでした。
前日までミクシィや、メールなどで呼びかけなどしていました。
そして、あまり実感も湧かないままに私、主人、他女性2人のメンバーと登山当日を迎えたのでした。
実は前日ぐずぐずしていた為に足りないものを夜買い出しに行ったり、朝はぎりぎりまで寝ている始末、
呆れた主人に起こされる・・実に情けない、完全受身の富士山行きだったのでした。
何故に行くのか、色々言葉を拾い集め、自分に納得させたつもりでしたが、真から求めるところがない、
納得ができていない。後からそのツケが来るとも知らないで・・・・。
マイカー規制で2合目に駐車し、タクシー乗り合せ、五合目、昼食、体ならし、瞑想、そして。
瞑想の時、木花佐久耶姫さんが入ってこられた感じがしました。
富士山の道は砂利だったり、砂道だったり、岩場だったり、決して楽ではありませんでしたが、8合目の
宿、池田館に至るまで、なかなかいい調子の私でした。
他のメンバーも皆調子よく小屋入りしました。
道すがら、私はいよいよになっても富士山を登っている実感が湧かないのです。
私はただ黙々と歩いてる・・・しかし、実感がない。ちょっとした、私は誰?ここはどこ?状態です。
足は黙々と進んでいるのに、何かふわっとした感じです。
山小屋では、もう一人のメンバー、東京方面から女性Yさんと落ち合うことになっていました。
お一人の予定を急遽合流して下さることになったのです。
私達と違い何回か登った経験がありました。
私は祈る、を主眼に、色んな各所へ呼びかけをし、協力も頂いて、祈りに参加表明下さる方が
沢山いました。それでも私の意識はぼやっとして、登山でも祈りでもない、まるで夢心地だったのでした。
奥でなぜここにいるか、不思議な感覚がありました。
山小屋は聞いていた通り、狭く雑魚寝でしたが、ご飯頂き、楽々と仮眠がとれる、嬉しい。
少しでも寝ようと思いました。ところが・・・・横になり気付くと高山病の兆候が出てきてしまったのです。
頭痛、やがてムカムカした不快な感じ、深呼吸しておさめても、また横になるとさらに症状がきつくなって
きます。これは無理矢理でも吐くしかないな、と思いました。
そして・・・・・。
そうして、夜はほとんど眠れないまま、まんじりともせず過ごしました。
途中、夢うつつの中、ビジョンを見せられました。
2つの道があります。
一つはみんなと同じ道、もう一つは別の道という未来の図。
最初のは、今の延長のストーリー、後のは全く奇想天外ストーリー。
さあ、どっち?どっちを選ぶのだ?何か空の宇宙船あたりから選択の答えを迫ってくる感じ。
へたに軽く答えたら、何か運命が大きく変わってしまいそうな予感がして、即答できませんでした。
でも・・・本当はどっちに行きたいか、わかってはいたのです。
はっきりと答えを告げることができないでいました。
夜もだいぶふけてから、Yさんがお一人で小屋に到着。
彼女は前日も過密スケジュール、当日もまた・・さらにいつもと違う遠回りルートであるのに
私達に合わせて一人で夕方から登られたのです。
一人、夜の星とUFOに、魅せられ、空や空気、景色を堪能しながら登った♪・・というお話含め、
かなり超越した感覚や行動力の方だと驚きました。
でも、さぞお疲れでしょうから、ご来光は下で迎えればいい、4時に起きてでかけることにしましょうか?と
彼女にお聞きすると、
「いえ、山頂ご来光に行きます、最低でも2時半にはでないといけません。」ときっぱり。。
一同、その体力気力に感嘆。
私はほとんど眠れないまま、出発準備に必要な時間を迎えました。
2時半出発。しばらく進んで行きましたが、やがてどんどんお腹が苦しくなるのです。
お腹に力が入らず、寒さよけのカッパのズボンのゴムが苦しいお腹に食い込みます。
どうやらサイズが小さいみたいなのです。
しまったあ・・ちゃんと試着してなかった・・・
ズボンを脱いでも、既に完全に消耗し、お腹に何もないので馬力もでません。
Yさんにホッカイロ、フラワーエッセンス、手当色々をして頂きましたが、9合目では
よろよろ、へろへろになっていました。
Yさんのお知恵で小屋の中で休ませてもらうことに。何もお腹にないのに胃がムカムカしてきます。
休んで、また休んでもそんなわけで先が見えない状態に・・
そこで、またもYさんの提案で、頂上ご来光に行きたい人?というと、
私以外のメンバーは皆は~いと言いました。せっかくだからと。皆出発しました。
Yさんが残ってくれて、飲み物を頼み、それから会話して過ごしました。
Yさんとは全くの初対面なのですから、お話、質問あれこれ、山のようにあるわけです。
お話していて、とても高い意識の方と感じました。
私はこの貴重な時と、不思議な縁がもたらしてくれた、素敵な出逢いに充分満足していました。
富士山に向かう前から、無理しない、途中でも充分褒めてあげる、そう自分に言ってきたのです。
だから、小屋のおじさんに「いつまでそうしてるの?山頂にはいかないの?」と言われても適当にお茶をにごし、
「タオは頂上を目指さない、頂上に悟りはない。」という言葉をYさんから聞いて
私の読んだ森田健さんの本と同じ言葉、これでよいのだわ、と思いました。
小屋の方にご来光をが見える場所に案内されて向かったのですが、霧に覆われて見えません。
色々と今回は甘い心がけを見せられ、知らされたのかも・・
山小屋の中で祈り合わせました。
しかし・・・ここからが始まりなのでした。